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着る時に、柔軟剤の香りなのか香水の香りなのか、ふわっと先ほどと同じ部長の香りがして心臓がとくん、と鳴った。 ……なんか落ち着く。好きな香りだな。 その香りに包まれながら、履いていたラベンダー色のテーパードパンツも脱ぐ。 色が色なだけに、特に膝から下の濡れ具合が半端なかった。 濡れたストッキングも気持ち悪いので脱ごうとするがなかなか脱ぎ辛い。 ようやくの思いで脱ぎ切り、これまた部長から借りたスウェットを履いてみる。 裾がびっくりするほど長い上に、ウエストが調節紐を最大まで引っ張って結んでもゆるゆるで脱げそうだ。 子供が大人のズボン履いちゃった、みたいな。 ……これはさすがに履けないな……。 幸い部長のロンTは私が着ると膝が隠れるくらいの長さにはなったのでワンピースのように着ることができる。 スウェットの方はお返ししよう。 「東ー、乾燥機もあるから濡れた服乾かしとくか?」 するとドアの向こうから部長の声がした。
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