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公園に行く途中のコンビニでサンドイッチとカフェオレを買い、人気のないベンチを選んで奈美と並んで座る。 会社で聞かれたくない話をする時、私たちは会社近くのこの公園でランチをする。 公園と言っても、オフィス街にあるこの公園は子供たちが遊ぶような公園とは違い、遊具などはない。 緑に囲まれていて季節ごとに色々な花が咲き、それらを眺めながら緑の小径を散歩できる。 かなり広く、この公園を一周するだけでいい運動になる。 今の時期は紫陽花や睡蓮が咲いていてとても綺麗だ。 紫陽花を眺めながら、奈美に部長の家であったこと、創太と3人で遊園地に行ったこと、今朝資料室で進藤に告白されたこと、そこに部長が来て進藤に返事は出来なかったこと、全てを話した。 全てを聞き終えた奈美は、「…ふーん、そういうことか…」何かに納得したように呟いた。 「実は金曜の夜にね、進藤から電話があったの。東が部長の家で部長に抱かれてる、って」 すっごい落ち込んだ声でね、と付け加える。
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