僕のミーをシロと呼ばないで

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 ミーの余韻を残した僕の足元。柔らかい白い毛の感触がまだある。  パタンと戸を閉めた裏口は、静まり返った空気を一瞬演出する。でもそれに浸る時間は無い。直ぐに僕はサンダルを脱ぎ捨てて、予め裏口に用意していた紺色のスニーカーに履き替えた。  今日こそは真実を突き止めてやるぞ。その勢いでさっき閉めたばかりの裏戸を開けた。  まだそう遠くには行っていないはずだ。案の定、ミーは家のコンクリートの壁の上を器用に歩いている。可愛いお尻をふりふりさせ、少しだけツンと歩くのは、まさしくミーだ。  僕の存在に気付いていないことに胸を撫で下ろし、ミーに見つからないように壁の向こうに先回りした。 細心の注意を払って、できるだけ、...音を、...立てずに、...慎重に...慎重に...。...でも素早く!  我ながら絶妙な動きだ。...完璧。  ミーはツンっとしながら隣の家の塀に飛び乗って行った。  ヤバイ、見失ってしまう。僕は絶妙な完璧な動きで、さっきよりスピードを上げながらより完璧に足を動かす。  目指すはミーの可愛いお尻だ。
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