Prologue

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ピピッ ピピッ カチャ 『ふぁ〜よく寝た。あ、また泣いてたのか』 目覚ましの音で起きた。寝ぼけ眼を擦ると目が少し潤んでいた。 コンコンッ 「歩夢ちゃん、起きた〜?」 今僕を起こしに来たのは笹倉(ささくら)綾人(あやと)。僕の、栗花落(つゆり)歩夢(あゆむ)の同室者だ。 『うん、起きたよ』 「おはよ~。今日の朝食は昨日の残りのハンバーグとご飯とオニオンスープだよ~。準備出来たら食べてね」 『わかった。もう生徒会の仕事なの?気を付けていってらっしゃい』 「うん行ってくるね~」 ガチャ バタン 綾人はもう行っちゃったか。僕も早く準備しないと。鞄に用具入れて、制服に着替えて、あ、今日風紀の集まりがあるのを恭平(きょうへい)に言わないと。 ガチャ バタン ん、今日のご飯も美味しそうだな。 『いただきます』 美味しかった。あの家とはえらい違いだ。まあ出ただけましと言えばましなんだけど、、 『ごちそうさまでした』 そろそろ時間だし行こっかな。 『行ってきまーす』 僕は誰もいない部屋に向かって言った。 これからやって来る”嵐”に悲しみとウソにまみれた生活が壊されるなんて知らずに
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