第一章

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『みんなおはよう』 「「「「おはようございます栗花落様」」」」 「嗚呼栗花落様本当に麗しい」 「かっこよすぎる。抱いてください」 教室に入り、みんなに挨拶をすると元気よく返事が返ってくる。様付なのが問題だが、 どうしてこんな話し方や思考になってるかといえば処世術だ。というか俺様然としているとあの子と関わりがあるとばれてしまうしいつも通りの思考だと似てないかと思われてしまうからだ。 ガラララララッ 「おはよ~」 欠伸をしながら担任が教室に入ってきた。 キャー――― 「いつもどおりかっこいいです」 「やっぱり気怠気なところが素敵」 「抱いてーー」 「ホストー」 「今日の先生はいつもより0.2ミリ歩幅が大きい。何か良いことがあったんだ」 喋っていた生徒たちは担任が入ってきた途端すぐさま席に着く、これは早く寝たい担任が席に座らないと単位を落とすと脅してきたからだ。普通ならそんな横暴な態度をする、自分のために権力を使う教師はクビになるがこの学園は普通ではない。だから態度よりも一に容姿、二に家柄を重視する生徒たちに人気があるこの教師が仕事を辞めさせられることもないのだ。 だから毎日飽きないのかと思うほどに生徒たちは教師に歓声をあげる。最後の奴は大概だが 「おい今ホストって言った奴は誰だ」 この教師、実は容姿というか恰好がコンプレックスだ。ならどうしてホストみたいな恰好をしているかというと、母が腐女子、しかもその母に惚れた父もその娘である姉も感化をうけてホスト教師以外の家族全員が腐の民だからだ。
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