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おばあちゃんの身体は冷たくなって、やがて燃やされて、いなくなった。
葬儀にはたくさんの人が来た。みんなから愛されてたんだなぁ。でも一番おばあちゃんを愛してたのは吾輩だぞ。おばあちゃんから愛されてたのも吾輩だ。くれぐれも忘れるな。
おばあちゃんがいなくなって数年後、子供たちも立派な大人になって、自立していった。家にいるのはお父さんとお母さんだけ。すっかり静かになってしまった。
吾輩がこの家を守ってやる‥‥と言いたいところだけど、もう今までみたいに身体が動かない。そりゃそうだ。本来、猫は人間より長くは生きられない。次は吾輩の番だ。
でも、吾輩には後悔なんてない。みんなが『ドンバリ・ガゼボブンベベボブン・ルンバリアンエレガンス・ミボボボブボバボンボリアン・ピンピャラピャンピャラピャッピャ・ヅォヅォミャエ・ドドリアン』って、たくさん呼んで愛してくれた。遠い異国の神様が、本当に幸せを運んできてくれたのかもしれないな。
それに、向こうでおばあちゃんが待ってるなら怖くないよ。今ごろ、「ドンバリ・ガゼボブンベベボブン・ルンバリアンエレガンス・ミボボボブボバボンボリアン・ピンピャラピャンピャラピャッピャ・ヅォヅォミャエ・ドドリアン、どこだい」って探してるんだろうな。
待ってて、おばあちゃん。
吾輩も、すぐそっちに行くよ。
もし会えたら、また『ドンバリ・ガゼボブンベベボブン・ルンバリアンエレガンス・ミボボボブボバボンボリアン・ピンピャラピャンピャラピャッピャ・ヅォヅォミャエ・ドドリアン』って呼んでくれ。
何度でも、吾輩がウンザリするまで、ね。
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