たぬ吉

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たぬ吉

むか~し、むかし、のことじゃった。 山奥の小さな家にたぬ吉というたぬきがすんでおった。 ある日、たぬ吉が、川で果物を洗っておると、 「やあ、たぬ吉どん、そうしてるとまるでアライグマと見間違うねぇ」 しょうしょう金持ちのきつねがやってきました。 きつねはちょっぴりいじわるなやつでした。 「これは、これは、キッツどの、ようきなすった」 それに比べてたぬ吉はとても良いたぬきでした。 「相変わらず、貧乏な暮らしをしてるねぇ」 「ははは」 「そうだ、たぬ吉どん、ちょっとお願いがあるんだが」 キッツはたぬ吉にちょっといじわるをしてやろうと思いつきました。 「なんだい」
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