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どこかの誰かのネックレス
夜目が覚めると、そこは私の働く会社の会議室だった。
時刻は、午前3時。
深夜だった。
そういえば、昨日は、というかついさっきまで会社の近くの飲み屋で飲んでいた。
1人で飲んでいたんだけど、ついつい飲みすぎて、手持ちのお金を全部使って、家に帰れなくなった。
だから、こっそり会社に戻ってきて、開いてた部屋で寝たんだった。
ちょっと頭も冴えてきた。
その時、
ガタンッ、カラカラカラッ
音がした。
私は怖くなり、叫びたかったが、身がすくみ、腰が抜け、声が出なかった。
覗くと口から何かを出したような、黒い影が見えた。
どんどん近づいてくる。
にゃーん
こっそり覗いてみると、なんと猫がネックレスを加えてちょこんと座っていた。
それは、私の無くしたネックレスだった。
そこで、意識は途切れた。
気がつくと、家のベッドの上だった。
そうだ。
そういえば。
そう思って、体を起こすと、ベッドの上にはネックレスが落ちていた。
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