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「今日、どこか寄る?」
並んで教室を出ると、時瀬くんがわたしのほうを向いて首を傾げた。
「いいよ」
そう答えた瞬間に、時瀬くんの口角が上がるのがわかる。
「じゃあ、マックでちょっとしゃべってから帰ろ」
時瀬くんの綺麗な薄茶の髪が跳ねるようにふわりと揺れ、誘いかけてくる彼の声が弾む。
笑ってくれてるのかな……。
肌に感じる雰囲気や弓状にしなる口の動きでその気配はわかるけど、実を言うと、わたしは自分の彼氏がどんな顔をしているのか、その全貌がわからない。
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