左手の痺れ

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左手の痺れ

「高島さん、あなたオナーですよ、さあ良い見本見せてくださいね。」 この前の16番ホールで、私が珍しくパーで上がったのである。 私はティーグランドに上がると、グリーン方向に眼をやり、落としどころを探していた。 「右ドッグレッグの340ヤードパーフォーです。ねらい目はフェアーウエイ左です。」  キャディーさんがアドバイスをくれた。 私はボールにティーを握ってティーグランドにティーを刺し込んだ。そしてフェアーウエイ左側と重なるラインを見つけた。 スタンスは決まった。 (私はルーティーンとして、定位置より半歩下がって素振りをし、角度を再確認する、さらにグリップにはストレスを掛けないために特に左手グリップの握りを意識して緩める) そして、いつものように軽く素振りをした。 「アッツ、危ない!」 キャディーさんと共に順番を待つプレーヤー(パートナー)が驚いて声を張り上げた。 (1)               
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