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「そうね、ん・・でも、もうちょっと待って、今夜主治医の先生とも話してみるから?」
「えっつ、今夜何て言わんと今すぐ話して来てよ⁉」
(私の頼みは無視されたみたいだ。磯部があてがえた私の右手首の上腕に残る引っ掻き傷を見つけると、逆に私に突っ込みを入れて来た。)
「高島さん、この傷どうしたの?」
「あっつ、この傷? 入院する前の夜やけど、しばしの別れと思ってガニー君に抱き着いたら、このざまですよ。」
「ふ~ん珍しいお名前ですね、まさか奥さんって外国の方?」
「そのまさか?・・そんな訳無いでしょ! 猫ですよ! ガニーって言う名の猫のことですよ。17年になるが未だに私とは相性が悪くて・・」
「フ~ンそうか、猫飼ってるんだ⁉」
「猫に引っ掛かれた傷なんて、どうでもええやんか、早く先生に話してくれよ」
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