第2章 旅とハーレム?の始まり

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「へ?スタンピード?」 「…何時!?」 キャロが血相を変えて叫ぶ。 「いやいや、スタンピードって、モンスターが溢れて起こる奴だろ? なんで、それも複数個所で起こるの?おかしいじゃん」 「…ノート?なんだ、その溢れて起こるってのは? モンスターは瘴気溜まりから、産まれるんだぞ? 複数起きてもおかしくはない。 唯、最近、その瘴気溜まりは見当たらなかったんだ」  …うはぁ!またか。いや、これはあれだ、俺の、記憶違いだ。 ラノベや、ゲームの知識だ。そうか、現実はそんな感じで起こるんだ… 「じゃ、じゃあ、その瘴気溜まりが出来たのは?」 「…解らん。魔素溜まりや、瘴気溜まりは、定期的に調べている。 大体、魔素溜まりが、見当たらなかったのに、何故、 いきなり、スタンピード規模の瘴気溜まりが…」 「と、兎に角、此処で話していても、埒があきません。 詰所にでも行きましょう」  キャロの提案で、4人揃って、詰所へ向かった。  入門口には既に、住人たちの姿は無く、衛兵や冒険者たちが、集まっていた 「ええと、事の経緯は、誰に聞けば?」 「戻ったのね。私が話すわ」 聞き覚えのある、声に振り返ると、シェリーが其処に立っていた。  彼女の話しはこうだった。  本日、昼頃、入門口に、東渓谷の集落から男が、やって来た。  男が言うには、どうやら、モンスターが群れを成して、 森に居るのを発見した。  冒険者に、撃退を依頼しに、来たとの事だった。  その直後、今度は、南にある開拓村からの、同じ依頼要請。  衛兵詰所は、その話に不信に思い、冒険者ギルドと共に、斥候を派遣。  モンスターの群れを確認。急ぎ、街に戻って報告をしようとした所に、 依頼が2件追加。  スタンピードと認定。現在、モンスターの規模、移動範囲と、種別確認の最中との事だった。 「うはぁ。マジかぁ。…あれ?でも、さっき隊長が、なんか、おかしいとか言って無かった?」 「えぇ。モンスターが発生するには、瘴気溜まりが、必ず必要。 でも、瘴気溜まりになる前段階として、魔素溜まりが出来るはず。 そんな物が、人間の生活圏に在れば、直ぐに気付く。」 「じゃぁ、どうして、スタンピードが…」 「分からない…だから、今、斥候に、数と種別を、確認してもらっているわ」  シェリーと連れ立って、詰所に入る。 「来たか、隊長室へ、行ってくれ」 コンクラン副長が、俺達を見つけて、声を掛けて来た 「了解です。 現状については?」 「それも含めて、先に行ってくれ、俺は、指示してから行く」  そう言ってコンクランは、兵と、詰所から出て行った ”コンコンコン” 「ノートです」 「入ってくれ」  中に入ると、机には大きな地図が、広げられ、所々に、印が入っている 「今しがた、斥候が、数人戻った。 確認した場所と、規模、種類と数がこれだ」  別の紙束を、シェリーに渡す 「拝見します…これは、間違いないんですか?」 何枚かを捲り見たシェリーが、慌てた様子で、隊長に聞く。 「…皆、君の所の、精鋭が持ち帰った情報だ。確度は高い」
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