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そこまでユウトから聞いて、私は軽い吐き気に襲われた。
遺骨を人に食べさせ、恋人を復活させるなど、そんな話は聞いたことがない。
その行為は、病的と言っても差し支えがないだろう。
しかし、ユウトはまだ言いたいことがありそうだった。
「そんなことされたら、普通は別れるよな?
でも、K。今でも彼女と仲良く暮らしてるらしい」
彼は冷や汗を浮かべ、小刻みに震えながら言う。
「俺が店で知り合ったあいつ、本当にKだったのかな?
もしかしたら、そのときにはもう……」
落ち着いて時系列を整理する。
おそらくユウトがKさんと出会った頃、彼はすでに彼女と同棲を始めている。
何度も、彼女の手料理を口にしていたはずだ。
*****
人の心、とりわけ愛情というものは、ときに気持ち悪く歪んでしまう。
そう思わされた話です。
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