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 これは、昨日きつく当たってしまった私への報復だろうか。  普通、ついでに作らない?と言いかけたが、昨日の今日だ。今は言わないでおこう。  今私がやるべきことは、二人分の朝食を用意して悟志を起こしに行くことだ。と、思っていたら、悟志が自分で起きてきた。 「悟志、ずいぶん早いじゃない」  悟志はそうかなと言ってソファーに座り、教科書をひらいた。  夫は無言で朝食を食べていた。  一時間後、私は家を出てほっとする。  あのあと夫は自分の分の食器だけを片付け、仕事に行った。悟志はいつもより早く仕度を済ませ、早めに学校に行った。  いつもとは違うふたりの行動に、調子が狂う。だが、これからは少し楽になるのかと考えたら、今までよりはマシなのかとも思える。今はまだ急な変化に適応できていないだけだろう。  きっとこの通勤路も、なにも考えずに歩ける日がすぐに来る。  だが、会社に着くと、まさかの事態が私を待ち受けていた。
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