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飲み会
飲み会を言い出した女性社員が、参加者の出欠・居酒屋の予約をしてくれた。
居酒屋は会社の近くで課の全員が出席とはいかなかったけれど、8割程が飲み会に参加した。
会社でも親しい人同士で飲み会をする事はあっても、課で行う飲み会は久しぶりだった。
飲み会を行う居酒屋は、会社でよく使うこともあり大人数で使用できる個室に案内された。
村井君は入り口近くに座って、みんなの飲み物の注文を取りまとめていた。
村井君と喋りたい女性社員は、彼の近くに座り各々臨戦態勢に入った。
私はどこに座っていいかわからず、空いている女性社員の集団の端の方の席に座った。村井君からは少し遠い席になって、何故かホッとしていた。
だからと言って、他の男性社員に「江田さんが飲み会に参加してくれるなんて珍しいよね。」と言われても返事に窮してしまう。
小1時間くらい耐えれば終わるはずと呪文のように念じた。
課長の音頭で乾杯をすると、村井君は女性社員から質問攻めをされ始める。
「彼女はいるの?」
「休みの日は何をしているの?」
「学生時代はスポーツしてたでしょ?」
彼女達の矢継ぎ早の質問に、村井君は正座をしてビールを飲みながら堂々と答えている。
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