催眠療法

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不眠が続いていた私は、なんとも言えない気持ちよさに爆睡してしまうのではないか‥‥ 時間にしてどのくらいだろう。 多分、数分。 頭の中に見知らぬ映像が流れ始める。 夢? いや、私は寝ていない。 ドクターの穏やかな声はしっかり聞こえている。 黒髪、サラサラしたロングヘア、華奢な身体。 私とは似ているところなどひとつもない、透明感のある可愛らしい女性の姿だ。 「足元を見てください。何か見えますか?」 「わたしの‥‥足が見えます。」
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