2人が本棚に入れています
本棚に追加
「よし…出来た」
二日徹夜して薬を完成させた。
その名も、猫目薬。
この目薬を差せば、人間が猫に見えるのだ。
博士から貰った"目薬ちゃんと差せーる"を使って、さっそく目薬を差してみよう。
作業に没頭して目が疲れていたから、ちょうどいい。
因みに僕は目薬ちゃんと呼んでいる。
見た目は普通の眼鏡だが、レンズの中央に目薬を付け、テンプルに付いているボタンを押すと、両目に一滴ずつ目薬が差せるのだ。
目薬ちゃんは位置調整が出来るから、誰でも使えて便利。
僕は目薬ちゃんをかけ、猫目薬を差した。
よし、自分が猫に見えるか鏡で確認しよう。
鏡を見ると、猫耳と猫髭が付いた僕が映っていた。
全身を確認すると、尻尾が生え、手は猫の手になっている。
これでは猫のコスプレじゃないか。
もう一度目薬ちゃんをかけ、猫目薬を一滴差した。
再び鏡を確認すると、僕は猫になっていた。
一滴だけでは中途半端な猫になってしまうようだ。
それはそれで面白いので改良しなくてもいいかもしれない。
よし、次は街で確認してみよう。
今日は日曜日で人が沢山いるから、きっと面白い光景が見れるだろう。
僕は気持ちを高ぶらせながら街へ向かった。
最初のコメントを投稿しよう!