猫だらけの世界

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「よし…出来た」 二日徹夜して薬を完成させた。 その名も、猫目薬。 この目薬を差せば、人間が猫に見えるのだ。 博士から貰った"目薬ちゃんと差せーる"を使って、さっそく目薬を差してみよう。 作業に没頭して目が疲れていたから、ちょうどいい。 因みに僕は目薬ちゃんと呼んでいる。 見た目は普通の眼鏡だが、レンズの中央に目薬を付け、テンプルに付いているボタンを押すと、両目に一滴ずつ目薬が差せるのだ。 目薬ちゃんは位置調整が出来るから、誰でも使えて便利。 僕は目薬ちゃんをかけ、猫目薬を差した。 よし、自分が猫に見えるか鏡で確認しよう。 鏡を見ると、猫耳と猫髭が付いた僕が映っていた。 全身を確認すると、尻尾が生え、手は猫の手になっている。 これでは猫のコスプレじゃないか。 もう一度目薬ちゃんをかけ、猫目薬を一滴差した。 再び鏡を確認すると、僕は猫になっていた。 一滴だけでは中途半端な猫になってしまうようだ。 それはそれで面白いので改良しなくてもいいかもしれない。 よし、次は街で確認してみよう。 今日は日曜日で人が沢山いるから、きっと面白い光景が見れるだろう。 僕は気持ちを高ぶらせながら街へ向かった。
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