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青天の霹靂
それは突然のことだった。
当たり前の日常は、何の前触れもなく突然終わった。
「お母さん?」
キッチンに明かりはついていない。
平日朝7時半、学校に行く時間だ。
ドタドタとお父さんが階段を降りてくる音が聞こえた。
「隆! まだ居たのか、早く学校へ行きなさい!」
「えっ? でもまだ朝ごはん……」
「一食ぐらい抜いたって死にゃしない! いいから学校へ行ってこい!」
理不尽に怒鳴りつけられた僕は、慌ててランドセルを背負う。
「クソッ、何だってんだ!」
お父さんが一人で怒鳴っている。
ガシャン!と何かが割れる大きな音がした。
僕は怖くなって「行ってきます」も言わずに家を飛び出した。
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