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「日和ちゃんは?」悟が聞くと、
「うん。車の中で少し休んでから来るって」
北峰さんが心配そうに言う。
「日和は、朝からはしゃぎ過ぎたんだよ。大丈夫だって」
四方田女史が北峰さんを慰めている。
「日和とお母さんは、お昼から合流することになったから、みんなで先にアトラクションに並ぼう」
さすが女史、即席のグループをまとめている。悟や祥介まで素直に従っている感じだ。
「日和ちゃんが一番乗りたかったアトラクションは取っておこうか」祥介が確認すると、
「大丈夫。それは2回乗っても楽しいから。ということで、早速これだ!」そう言うと、四方田女史は北峰さんの腕を取って歩き出した。
もしかして四方田女史、テンション上がってる……?!
祥介が小声で、
「四方田女史、意外だな」
「心春ちゃんが言ってたけど四方田女史は、夢の国が大好きで受験中も月イチで通ってたらしい」と悟はあきれ顔。
「マジか。それで最難関高に受かるって、できが違うなぁ」僕は、尊敬の声をあげた。
四方田女史が振り返って、
「ほら、何してるの? 置いてくよー!!」と叫ぶ。
僕たち三人慌ててハイッと返事してから、
「「「すぐ行きます!!」」」走って追いかけた。
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