いざ、夢の国へ

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 食事は、北峰さん、四方田女史と別々になった。彼女たちは、日和ちゃんとお母さんに合流するらしく待ちあわせしてるそうだ。  昼食を食べるために入った建物。それぞれ、注文した物を受け取ってテーブルに座った。 「普通、卒業旅行ってこんな感じなのか?」悟はポテトを口にほうり入れ、もぐもぐ、ごくん、はぁ……とため息をつく。 「なんか、想定外なことばかり起こるな」祥介もジュースを片手に力なくうなだれる。  二人は、憧れのマドンナとの関係性が他の生徒より一歩リードしてると思ってる。ところが、羨望の眼差しを向けられるどころか金魚の〇〇呼ばわりされるって。思い出に残る楽しい夢の国のはずがなんか違う……  僕はハンバーガーをパクリとかじりもぐもぐしながら、 「まぁ、僕は今まで見たことのない北峰さんの表情か見られて超ラッキーなんだけどね」とワクワクしながら言うと、二人からにらまれた……  昼食後、三人でのんびり歩きながら、待ちあわせの場所ヘ向かう。 「芳人は、いつから北峰ちゃんのこと好きになったんだ?」  唐突にそんな質問をされたから、ストローでジュースを飲んでいた僕は、むせて咳き込んでしまった。  器官に入ったじゃないか…… 「心春ちゃん、中1の時、転校して来たんだよな」 「そうだよ。芳人は、同じクラスになったことないよな?」 「ゲホゲホッ…… あー苦しい。同じクラスになったことないよ」  僕は、残念ながら北峰さんと同じクラスになれなかったんだ。
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