10人が本棚に入れています
本棚に追加
「あはは、そんなにスゴイことじゃないの。私は親友のさくちゃんとまわるんだけど」
……さくちゃんって、あの?
元生徒会長であり鋼鉄の女と揶揄される四方田咲良。四方田女史と男子からは一目置かれている存在。そうか、女史と親友だったのか。一緒にいるところをよく見かけるなとは思ってたんだけど……
悟と祥介が驚かないってことは、まさか知ってたのか?! 僕だけ知らなかったとは。
ガックリして目眩がしそうだ。
うぉーっ?!
北峰さんたら僕らに顔を近づけてきた。ないしょ話のつもりなのだろうが顔が近いって!
わーっ!
僕の顔がポッと赤らんだが誰も気づかない。
「それでね、実は、妹をこっそり連れて行くつもりなの。その、協力してくれないかな?!」
祥介と悟が驚いた顔をしている。
「妹って、日和ちゃん……だよな?」
悟、知ってるのか……?!
「日和ちゃん、元気なのか?」
なんだよ祥介までー!!
話の見えない僕に気づいた北峰さんは、
「私と悟くんと祥介くんは、保育園が一緒だったのよ」と教えてくれた。
え? えぇーっっ?!
そんなの聞いたことないよ……
最初のコメントを投稿しよう!