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僕たちは、立ち話していたが「まぁ、座って話そう。失礼しまーす」
そう言うと、北峰さんはガタガタと椅子を引いてなんと僕の隣の席に座った!!
悟は北峰さんの後ろの席に座り、祥介は僕の後ろの席に座った。
「私ね、保育園卒園と同時に引っ越したの。両親が離婚したからなんだけど」
そ、そんな、北峰さんの個人情報を僕なんかが聞いても良いのだろうか……
悟は机にほおづえつき、祥介は腕を組んで聞いている。
まさか、その事情も二人は知ってるのか……
「お父さんが地方へ転勤になって、私が連れて行かれたの」
なんで? それが離婚する理由?
「私の妹、体が弱くて学校もあまり通えてないの。お母さんは、妹のことしか見てなかったから、夫婦喧嘩が耐えなて。あの当時は本当に地獄……」
そんなことが……
僕の家族を考えた。家族仲もいい方だし、そんな風に悩んだことがない。それは恵まれてるのか。僕はしんみりした。
「東海林くん、そんなしんみりした顔しないで。ねぇ、芳人くんって呼んでもいい?」
えぇー?!
僕の顔がまた真っ赤になった。
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