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納得いかないような亜美を前に、カレーを食べ進める。すると噛みしめた瞬間強烈な辛さを発するモノに出会った。
「むむっ」
「……ララ、今食べた赤いのなに?」
「ハバネロっ。辛くておいしい♪」
「丸ごとじゃん……ごはんが緑色なのはなんで?」
「これはわさびライスね」
「そんなチキンライスみたいなノリで……」
質問に答えていくたびに、亜美の顔がげんなりしていった。
皿の中のルーはすっかり混ぜ合わさって、ピンクなのか茶色なのかわからない色になる。テンション高くチョコレートみたいだね、と言ったら、亜美にチョコに謝ってと真顔で言われた。解せぬ。
残り時間十分。
タイマーを見て、ちょっとだけ焦った。完食は難しくないけど、時間内に食べ切るのは難しい。
あ、そういえば。
「マスター。これトッピングは追加できるんだよね?」
さっきのA4の紙を見ると、プラス五十円でトッピングできるものとして卵、マヨネーズ、ケチャップ、とろろ、納豆、栄養ドリンクがあった。
「納豆ととろろくださーい」
迷わず注文すると、亜美がガクッと肩を落とした。
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