辛杉家の憂鬱 ララ編2 ゲテモノカレーにいざ挑戦

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 納得いかないような亜美を前に、カレーを食べ進める。すると噛みしめた瞬間強烈な辛さを発するモノに出会った。 「むむっ」 「……ララ、今食べた赤いのなに?」 「ハバネロっ。辛くておいしい♪」 「丸ごとじゃん……ごはんが緑色なのはなんで?」 「これはわさびライスね」 「そんなチキンライスみたいなノリで……」  質問に答えていくたびに、亜美の顔がげんなりしていった。  皿の中のルーはすっかり混ぜ合わさって、ピンクなのか茶色なのかわからない色になる。テンション高くチョコレートみたいだね、と言ったら、亜美にチョコに謝ってと真顔で言われた。解せぬ。  残り時間十分。  タイマーを見て、ちょっとだけ焦った。完食は難しくないけど、時間内に食べ切るのは難しい。  あ、そういえば。 「マスター。これトッピングは追加できるんだよね?」  さっきのA4の紙を見ると、プラス五十円でトッピングできるものとして卵、マヨネーズ、ケチャップ、とろろ、納豆、栄養ドリンクがあった。 「納豆ととろろくださーい」  迷わず注文すると、亜美がガクッと肩を落とした。
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