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「理久斗っち!ただいまぁ〜。」
「おお伊織!!!おかえり!!!!!」
伊織が転校生くんに声をかけると、転校生くんは顔をパアッと明るくして笑顔を作る。
「……貴方は確か……迅と一緒に居た…?」
転校生くんにベッタベタしてた書記さんが俺に気づいた。
「ちょっとぉ、生徒会室は部外者立ち入り禁止なんだけど?何勝手に入ってきてるわけ?」
「そうだよー。ていうか誰?」
瓜二つの顔で俺を睨む双子の庶務。こいつらは八重樫歩(ヤエガシアユム)と八重樫旭(ヤエガシアサヒ)。どっちが兄かは忘れたが俺と同じ学年だ。こいつらは書記さんと同じく特に転校生くんにベッタベタなやつら。モンペかな??
「お前らやめろよな!!困ってるだろ?!」
なんか転校生くんに庇われました。嬉しくねー
「なあお前名前なんて言うんだ!?!?俺は緒方理久斗(オガタリクト)!!!!」
「すみません、風紀委員会からの書類を届けに来ただけですので…。」
まっじで関わりたくないっての!!!大人しくあいつらに構われとけよお前は!!!
「友達の俺が聞いてるんだから答えなきゃ駄目だろ!?無視はいけないんだぞ!?!?」
お前と!!!!友達になった覚えも!!!!なる気も!!!!ない!!!!!!
「急いでますので…」
「貴方、理久斗が聞いているのに無視するのですか?」
「理久斗がわざわざ聞いてくれてんのに〜?調子乗ってんの?」
いやいらんいらんその援護射撃。
というか生徒会長さん空気すぎない??珍しく副会長は居ないみたいだけども。あと新しく入ったとかいう1年生の奴も居ねえな。
あと伊織も空気なんだけどお前何してんの??なんで俺の事真横からそんなに見つめてる訳??何?俺の顔になんかついてる?怖いんですけど??
ためしにチラッと視線の方向を見るとバッチし目が合った。なになにほんとなに怖い。
怖いから正面を向くと、やかましい猿みたいな野郎と目が合ってしまった。何故こんなにも野郎と目が合うのか。どうせなら美人な女の人とかがいいです。
「なぁ!!!!お前!名前は!!??」
君の名は 勢いという名の暴力ver.
……………………はぁ
俺は聞こえないようにため息をつき、下に向けていた顔を上げる。そして
「………………風紀委員第2学年代表新城千明です風紀委員長から頼まれたのでこの書類を会長様にお願いしますねそれでは僕は風紀委員の仕事がありますのでこの辺りでお暇させていただきますさようなら。」
超早口でまくし立てながら近くの机にバァンと書類を置き、早歩きで生徒会室を出る。そして走るっ!!!コーナーで差をつけろッッッ!!
まっじでもう勘弁してくれ!二度と行きたくねえ!風紀委員が廊下を走るな?知らん!!!
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