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神憑は鬼憑を忌み嫌っていた。
鬼憑は神憑の劣化品、そして神憑の下に在る存在だと思っていたから。
しかし、ある一族だけは違った。
その一族は、いつか起こるであろう神憑同士の戦いに備えて、武力を持つ神憑を生み出そうとした。
その為に、鬼憑と交わった子を作るようにさせたのだ。
鬼憑の子を高値で買い取り、神憑の子と交わらせる。
一見人とは思えない扱いをされているように思うが、兵士として奴隷のように働かされるよりは何倍もマシな環境だった。
しかし、鬼憑と神憑の子は成せるものの、2つの加護を使いこなせる者がなかなか出来ない。
大半が、鬼憑としての加護か神憑としての加護しか使いこなせないのだ。
その場合、その一族は鬼憑としての能力を伸ばす事に重きを置いていた。
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