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古来より、植物をはじめとした様々なモノが神として崇められてきた。
植物の他にも動物、そして人ならざるものまで。
あるとき、神の加護を受けし者が生まれた。
加護は、人を癒す能力からその神を現す能力まで様々なモノだった。
神からの恩寵だと人々は神に感謝を捧げた。
いつからか、神の加護は血によって遺伝するようになった。
それからは、神の加護を受けし一族はその加護を名字に入れる事となっていった。
桜華、柊、十字坂など、数多の加護を持つ一族が生まれた。
一族は、自分たちの加護を絶やさぬよう、また加護を外部に漏らさぬよう親族同士での結婚を通例としていた。
そして、いつからか加護を持つものを『神に憑かれた者』として『神憑』と呼ぶようになっていった。
そうして血で受け継がれてきた加護だが、例外もあった。
『一族』以外から産まれた加護持ち。
ある時突然産まれたイレギュラー。
彼らの受けし加護は何故か戦闘に向いているものばかりだった。
彼らはいつしか『神ならざるモノ』とし『鬼憑』と呼ばれるようになっていった。
そうしたモノたちは、『一族』に買われ国に売られ兵士となることが大半だった。
今では大半の加護の能力が開花すると言われる10歳の人間は漏れ無く加護持ちの検査を受けさせられる事となっている。
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