3.正義の生徒会長

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「公平な審査やと!? なら、やったるわ。七面鳥も生徒会長を目指してたんやから、生徒会が掲げている、『部活動に必要な三要件』くらい、知ってるやろ?」  少しの静寂の後、七宮があごを突き出し、眼鏡の眉間を持ち上げる。 「……」  七宮は、見た者全てを不快にさせるような、憎々しいドヤ顔をしていた。  飯塚の苛立ちは頂点に達し、「立て!」と、腕を掴んで七宮を立たせる。 「そうや。そんで、オマエの考えとる部活は、その三要件を満たしてんのか?」  七宮の胸ぐらを掴んで引き寄せ、鼻先に顔を近づける。 「どれも、満たせてへんやろ? だから、却下や」  飯塚は扉の方へと、七宮の背中を押す。 (え?)  七宮は、背中も硬かった。板でも入っているかのように。 「……は、不登校の生徒を減らすことです。は、まだありませんが、校風が良くなることで、わが校の人気という意味で、できるかと、考えております」 「はい、ダメね。ってゆうたやん、今。三つ揃わないと、ダメなの。残念」  飯塚は、七宮を部屋の外へ押し出し、扉を閉めた。 「不登校の生徒を減らすって? そんなん、知るか、アホ」  ――数分後。  コンコン。  また、扉が鳴った。
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