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「公平な審査やと!? なら、やったるわ。七面鳥も生徒会長を目指してたんやから、生徒会が掲げている、『部活動に必要な三要件』くらい、知ってるやろ?」
少しの静寂の後、七宮があごを突き出し、眼鏡の眉間を持ち上げる。
「誠実な目的、実績、わが校への貢献……」
七宮は、見た者全てを不快にさせるような、憎々しいドヤ顔をしていた。
飯塚の苛立ちは頂点に達し、「立て!」と、腕を掴んで七宮を立たせる。
「そうや。そんで、オマエの考えとる部活は、その三要件を満たしてんのか?」
七宮の胸ぐらを掴んで引き寄せ、鼻先に顔を近づける。
「どれも、満たせてへんやろ? だから、却下や」
飯塚は扉の方へと、七宮の背中を押す。
(え?)
七宮は、背中も硬かった。板でも入っているかのように。
「……目的は、不登校の生徒を減らすことです。実績は、まだありませんが、校風が良くなることで、わが校の人気という意味で、貢献できるかと、考えております」
「はい、ダメね。実績無いってゆうたやん、今。三つ揃わないと、ダメなの。残念」
飯塚は、七宮を部屋の外へ押し出し、扉を閉めた。
「不登校の生徒を減らすって? そんなん、知るか、アホ」
――数分後。
コンコン。
また、扉が鳴った。
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