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「うぅぎゃああああああぁぁぁあああああああぁぁぁぁぁぁあ!」
♰
バス停の目の前に、常連客しか入れなさそうな、渋い外観の喫茶店があった。飯塚と咲は、スキンヘッドの男に導かれるがまま、その店に入っていた。
「あなたがたを、待っていたんです。バス停で」
スキンヘッドの男は、そう言って、アイスコーヒーを一口飲むと、すぐにコースターに戻す。
飯塚は、ミルクを入れたアイスコーヒーを混ぜている。
緊張してしまって、氷が解けてきってしまいそうなくらい、いつまでも、ストローを回していた。
「オ、オレたちを? なんで?」
隣の咲は、スキンヘッドを見た時、天地がひっくり返るほど、声を張り上げて、パニクっていた。
しばらく再起不能のように見えたが、連れられるまま店に入って、おごりだから、なんでも頼んでいいよ、と言われてからは、気を取り戻して、メニューを選ぶことに集中した。
今は、特製パフェが出てくるのを、そわそわしながら、待っている。
「それは、さっき、言いましたでしょ」
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