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次の日。
飯塚は、教室へ向かう途中、廊下の掲示板の前で立ち止まる。
「な、な、なんや、これ?」
掲示板には印刷された写真が、ピン止めされていた。
「う……うそやん? ど、どゆこと?」
写真には、窓際に並んで立つ飯塚と咲が写っていた。雨の中、外から生徒会室を撮ったアングル。
その写真に、『お似合いの二人』と白いペンで、殴り書きされている。
「あら、生徒会長、どうしたんですか?」
「えっ!?」
振り返ると、C組の香川亜衣が、掲示板を覗きこむように背伸びしていた。
「そ、その写真って……」
「いやいや、違う違う違う」
飯塚は、急いでピンを抜いて、写真をポケットに入れる。
「あれぇ? 怪しいですねー。生徒会長、咲と一緒に写ってたような気がしましたけど」
「違う違う。香川さんも、知ってるやんか、オレと咲が幼馴染ってこと」
「えー、でも、さっきの写真、それ以上の関係みたいでしたけど」
「違うって。たまたま。いきなり撮られちゃっただけで、全然そんなんやないから」
香川は白い歯を見せて、猜疑心に満ちた、三日月形の目をしていた。
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