3.正義の生徒会長

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魂導士(こんどうし)!? そ、その当時もおったんや……」 「うん」  突然、咲が、興奮したように、香川の両肩にすがりつく。 「で、でも、どうやって、救ったん? 当時の魂導士(こんどうし)は、妖怪や怪人に何をしたん? 亜衣は、知ってるん? 知ってるなら教えて!」 「妖怪や、怪人にされた子らは、魂導士(こんどうし)に諭されて、怒りを鎮めたんだって。それで、最後に、体にお(ふだ)を貼られたら、元の人間の姿に無事戻ったっていう話よ」 「な、なんやてっ!?」  飯塚は、思いがけずクリティカルな情報を得られて、腹の底から、嬉しさがこみ上げてきた。  咲は、香川の肩をつかんだまま固まっている。きっと、咲も飯塚と同じ心境に違いない。 「実は、わたしも当時、いじめられっ子だったけど、連れ去られなかった」 「えっ? な、なにそれ?」  飯塚は、香川の意外な話の展開に、思わず聞き返していた。 「実は、うちのパパが、その魂導士(こんどうし)の一人だったの」 「え? そ、そういうことか。それで、香川さんは、当時の事件に詳しいんや」  香川は、苦笑しつつ、コクリとした。
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