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4.聖なる戦いとハイカット
放課後。
「まあ、あんまり考えすぎへんほうが、いいと思うよ。幼馴染の生徒会長、一人でなんとかしてくれるかもしれへんし」
亜衣は、今日一日、ずっと浮かない顔をしていた咲を心配した。
「だいたい、写真を貼り出したのが、怪人かどうかも分かってへんやん。ホントに、趣味の悪いイタズラかもしれへんし」
「そ、そうやんな……。ただのイタズラよな? めっちゃ、悪趣味やけど」
「あ、悪趣味……。たしかに……」
「ワタシ、魂導士なんて、イヤやし……。だいたい、妖気とか邪気とか言われても、全然感じへんし……」
「それは……」
(え?)
亜衣が、口を開きかけた時、お尻に違和感。
(さ、触られてる!?)
もぞもぞ……。
「きゃっ!」
亜衣は、咄嗟に、体を高速回転させた。
振り向きざまに、在りし日のアンディ・フグを彷彿とさせる、バックハンドブローを振り抜く。
ガゴッ。
裏拳は、背後の男のアゴを砕き、亜衣のお尻を触った男は、その場で、卒倒した。
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