2

3/5
530人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「副社長、K's設備で少しきな臭い話があるようですね。」   優菜たちの留守を預かって3日目。 美鈴は、友人からの情報として常務が機密情報を他社に流しているらしいことを涼平に報告していた。 「いつも思うが、美鈴はどこからそう言う話を聞いてくるんだ。」 「K's設備にいる友人から。子会社同士、横のつながりも必要だろうと合同研修を企画してくださった社長のおかげです。」 毎年、グループ内の交流のために合同研修がホールディングス本社で行われている。 その年によって営業、企画、広報、総務とテーマは違うが、人事課の美鈴は運営の手伝いとして毎年駆り出されていたため、各社の人事課員や研修参加者と人脈を広げている。 もちろん美鈴は、みんなから高嶺の花と言われている事などつゆ知らず、相手の思惑がどうであれ美鈴の方は友人、知人としか思っていないのだった。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!