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涼平に付き合って土日も返上し、すっかり戦友な気分でいたはずなのにふとした時に顔を出すのは、認めたくない感情。 ハード過ぎる毎日が早く終わって欲しいのに永遠に続いて欲しいと思うなんて、どうかしている。 「これで完了だな。あとは俊介が戻ってから役員会を招集すればOK。」 「萩原常務は…」 「すでに確保して、監視つけてホテルに拘束している。まぁ、本人は接待受けていると勘違いしているがな。」 「接待ですか。」 「ゴルフリゾートに連れて行ってセミスイートに泊まってゴマすってくれる相手と3泊4日のゴルフツアー。帰りは送迎付でここへ連行だ。しかも昼間は誰か張り付いているし、ホテルの部屋は圏外になっていて、連絡が取れないんだ。」 「そんな事できるんですか。」 「圭介に頼んだら、どうにかしてくれた。」 圭介さんと言うのは、社長の弟さんでうちの会社のセキュリティシステムを作り上げた人。 今はどこかの旅館の女将と結婚して、社員ではないがサポート契約をしていてメンテナンスやこういった依頼を受けてくれるらしい。 やっている事は、かなりグレーゾーンっぽいけど味方だと思えば心強い。 「あとは俊介が戻るまでやることもないし、前祝いに一杯行くか。」 「そうですね。軽くならお付き合いします。」 連日のハードワークでハイになっていたのかもしれないし、一段落した開放感もあり、ついそう答えていた。
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