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思ったより子どものような涼平をかわいいと思ってしまう美鈴だ。 「仕事の時と違って、美鈴のかわいい顔がたくさん見れるな。」 涼平をかわいいと思っていたのが、バレたかと思ったが、美鈴のことを言っていると気がついて慌てる。 「わ、私?」 「そう、美鈴はかわいい。」 語尾にハートマークが付いていそうな涼平の物言いに美鈴は、どうしたらいいのか分からなくなる。 恋愛もそれなりにこなしてきたはずなのだが、こんな事を言われたのは、初めてなのだ。 だいたい美人とか高嶺の花とか言われ続け、チャレンジャーとか猛者と言われた男たちが告白してきて、嫌悪感がなければ交際スタートというのがお決まりだったから涼平のように苦手なチャラ男タイプは、元彼にはいなかった。 そして終わりはいつも美鈴が、学校や仕事、友達を優先するから相手がフェードアウトしていくのが今までの交際だったし、そんなものだと思っていた。 ただ、いまこの落ち着かない胸の音を鎮めたいのに目の前の男を見るだけで、さらに暴走しそうでぎゅっと目を瞑った。 その選択が間違いだと気付いたのは、そっと唇に触れた何かが涼平の唇だったと分かった瞬間だった。
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