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どうしても予定通りにでかけたいと言う涼平に連れられて昨日のスーツのまま着いたところは、鶴岡八幡宮…ではなく、そこから車で5分くらいの住宅街だった。 「ここが私の記憶にない約束した場所?」 「あ、いや。約束はデートのつもりだったから鎌倉散策してメシでもと思っていたんだ。」 「で、急な予定変更を同行者に教えないのは、どうなのかしら。結局、家で着替えることも飛ばされたし。」 慣れた様子でカーポートに駐車した涼平は、助手席から美鈴をおろすと手を繋いで歩き出す。 玄関のチャイムを鳴らすと思った美鈴の期待を裏切り、涼平はそのまま玄関を開けた。 「ただいま。」 その一言で、美鈴は自分がどこに連れてこられたのかを理解し、慌てて身だしなみを確認するのだった。 「おかえりなさい。来るなら来るって…」 おそらく涼平の母だろう人が、美鈴を見てびっくりした顔をしている。 「涼平、そちらは?」 「俺の嫁さん。結婚の報告に来た。」
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