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美鈴の突然の訪問は、涼平の両親をとても喜ばせた。兄も独身とあってこのままふたりとも結婚しないんじゃないかと心配していたらしい。 早々に涼平が帰ろうとしたため、引き止められたが、鎌倉デートの約束があるからと言う涼平に引きずられるように連れ出され、挨拶もそこそこに家をあとにした。 「ちょっと待って…」 「何?」 「確かにプロポーズされたけど、不意打ちの実家訪問はあり得ないでしょ。」 「いや……だって、囲い込んどかないと美鈴が逃げそうだから。」 「あのねぇ、告白と同時とは言え、私はあなたのプロポーズ受けたの。なぜ不安になる。」 「それは……」 「過去のせいで不安?私は元カノじゃない。ちゃんとダメなあなたも仕事のときのいいかげんなくせに一生懸命なあなたも秘書として見てきて知ってる。それでもあなたに惹かれたから受けたの。」 「そうだよな。美鈴は俺の調子いいとこも散々見てきても受け入れてくれたんだもんな。」 「まぁ優菜から話は聞いていたしね。」 「それも知ってたんだ。」 「ついでに言うと元セフレのみゆきさんからもさよならしましたとご連絡いただいてます。一部ガールフレンドさんからは、あなたと連絡がつかないと苦情もいただいてます。」 「なんだよ、俺……超カッコ悪い……」
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