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視線の先
髪を黒に染めた翌日、ワイシャツも赤いネクタイもしっかり締めているもんだから周りの生徒たちからめちゃくちゃ視線を感じる...
樹「おはようございます!翔君!」
翔「...ん」
何故不良の俺と生徒会長がつるんでるのだろうとでもいうような目で沢山の生徒が見ている。
樹「そういえば髪型変えたんだね?前より翔君の顔が見えやすいし、かっこいいよ!」
翔「そりゃどーも...」
実は...髪をやったのは従兄弟の美容院だ。そんな話をしていると俺の周りに女子達が集まってきた。
モブ「あっあの!翔...君ですか?」
翔「え...あ...うん」
モブの集団「「キャー!!!!!」」
俺は女子達が急に悲鳴をあげたのでびっくりした...何なんだ...?樹が隣にいるからか...とその場では納得した。因みに、樹は超美形...そして皆の前では清純・秀才なのに...俺前では腹黒ドS...清純なんて欠片もない...
樹「放課後...生徒指導室でね?」
ボソッと俺の耳元で樹はそう呟いた。
翔「お前!耳元で言うのやめろ!」
パタン。
翔「んで?話ってなんだ...じゃなかった...何ですか?髪も黒く染めたし、ワイシャツだってしっかり締めてきただろ...」
生徒指導室に入ると樹はもう既に居て、ソファーに座ってスマホをいじっていた。
樹「あー...うん。ワイシャツも締まってる。髪を黒に染めてくるのは誤算だたったなー...ここまで潔いと怖いくらいだよ(笑)でもねー...ピ・ア・ス。僕が何も言わないと思ったー...?髪型変えてピアスが見えないようになってても、僕には分かるよ?」
俺の耳の縁をゆーっくりなぞってから俺の反応を見て、樹は耳元でそう囁いた。
翔「ひゃん...!耳...さわん...なよ...ん...やら...ごめ...なさ......ん...」
樹「ふふっ...かぁーわい...」
そう言うとハムッと俺の耳を甘噛みした。
翔「ひゃっ!」
咄嗟に出てしまった声が恥ずかしすぎて口を手で押さえるが、顔の火照りが治まらない...
樹「翔君耳真っ赤っかだよ?可愛すぎ...だから耳元で喋るの嫌がってたんだ?」
そう言葉を発した途端、俺の耳にヌルッとした感触があった。俺の耳をつたり下の方へ行く。ゆっくりゆっくりと…そして穴に入ると、クチュクチュと水音を立てて、俺の耳が侵食されてく。
翔「んっ...あ...やめ...て...やぁ...」
樹「んー...だぁめ...ん...翔君...耳気持ちいいでひょ?」
翔「んぁ...良くなんか...んっ...ない...!」
俺は腰が抜けて立てなくなってしまった...
すると...樹がお姫様抱っこでソファーまで運んでくれた。そしてお茶を入れてくれた。
樹「お仕置き♡良かったでしょ?」
翔「はぁ!?もう...やだ...」
樹「ごめんてー...もうしないから毎日来てー?」
翔「……断る…」
樹「えー...」
翔「……検討はしてやるよ…」
俺は聞こえるか聞こえないか分からないような声でボソッと呟いた。
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