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「いい物件があったの。ここから電車で15分ぐらいだから、たまにはまた会ってくれる? 飲み友達として」
完全に仕事もやめて縁を切って諦めようと思ったこともあったが、私はやっぱりずるい。
この先、すぐに誰かと恋愛をするつもりもないし、結婚だってしないと思う。
だから、尋人に誰か一見つかるまではいいかな。
そんなことを思ってしまった。
「もちろん。それに明日、手伝うよ」
穏やかに言ってくれた彼に、私も微笑んで頷いた。
「周りにはそのうち話す感じで大丈夫?」
「そうだな」
佐和子たちの結婚が決まったあと、私たちも結婚するそう話した時、二人は何も疑うことなく祝ってくれた。
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