第2話 すきなひと

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第2話 すきなひと

【side.陸】 「俺、好きな人出来た。」 幼なじみのその言葉。 おれは驚きを隠せずにただ、戸惑った。 そんなおれに気付かず、和也は話を続けた。 「同じクラスのさぁ、椎名さんいるじゃん?あれが好きな子なんだけどさ〜。」 椎名さんとは同じクラスの椎名陽鞠さんの事だ。 茶色のふわふわでやわらかそうなロングの髪の毛にパッチリした目で可愛いと人気のいかにも男子にモテそうな女の子だ。 確かに優しいし気配りができる。 和也が好きになるのも無理はないかなと思った。 やっぱり(ぼく)じゃかなわない……。 「椎名さんか、確かに和也ああいう子好きそう。 頑張れよ!」 なるべく笑顔を意識して言った。 「ありがとう!」 和也は無邪気に笑った。
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