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部屋に入った亮二と長谷川。ひっそりと後ろ手に鍵をかける長谷川。
うわ~、いかにもな部屋。気色悪っ。もう、俊とわんこが来る前にやっちまうか。顔はダメ顔はダメ顔はダメ、キレないこと殺さないこと。よし!
「どうしたの?隣おいで」
ソファーに座ってワインの瓶を持ちニッコリ笑ってる長谷川に、気持ちわりぃなと思いながら座る。
「お兄さん、いつもこんな事してるの?」
「いや。初対面では、なかなかこの部屋までは来ないよ。君が馴れてそうだったからね」
「ふぅん。本当かなぁ。で、何人泣かせてきたの?」
「おいおい、そんな色男に見えるかい?」
ガンっ。鈍い音。倒れる長谷川。やっぱちょろ~い。自分のやってきた事考えたら少しの用心は必要ないじゃないの。
「うっ……なに…するんだ…」
頭の血触って確認してやがる。触らなきゃ確認できないのかな。ウケる~。
「なにって、瓶で頭殴っただけだけど。おーい、二人とも~、先始めてっからな」
人を安心させるような微笑みを浮かべながらインカムに向かって話しかける。もうちょい抵抗してきていいんだぜ?
「泣かせるって、そのままの意味だからね、何人被害者泣かせてきたんだよって事。覚えてないか!」
そのまま片足をあげ、長谷川の腹を何度も蹴飛ばす。
「うわっ、うぅっ……」
「ねぇ。頭殴っただけで抵抗出来なくなるの?面白くないな~、やりがいないんだけど~」
「ぐっ、誰に、頼まれた…」
「誰だろうといいでしょー、心当たり多すぎてわからないんだろうから」
またワインの瓶を振り上げる。
「亮ちゃん!ストップストップ!そこまでだよ。おっ、偉い、顔はそのままだ」
「誰だお前ら…鍵…かけてたは、ず……」
「鍵?そんなもの僕にとってはないに等しいですね」
「おい!俊とわんこにお前らとか言ってんじゃねぇよ!このブタ!調子にのってんじゃねえ!その口きけなくしてやろうか!」
怒鳴りながら蹴飛ばす。胸ぐらを掴んで殴ろうとしたところで俊に止められた。
「亮ちゃん。顔はダメだってば。こいつが誰だか分かるように写真撮らないと意味ないだろ」
「わっ、ごめん。俊かっこいい~。でもね、こんなブタに2人の事お前らとか言われたくなくて」
「オレら別になにも気にしてないから。さぁ写真撮る用意するよ。わんこ、そこのおっさん縛っといて」
「はいはーい」
「なっ、何を、するんだ、やめろ!」
「あ~、無駄な抵抗しないでくれます?亮二さんの蹴り痛いでしょ?抵抗したって、もう力に入ってませんよね」
「俊ごめんね~、ぼく俊に迷惑かけるつもりはなかったんだよ?」
「うん、分かってるって。あっ、わんこ、これも口につけて服は適当に破っといて」
「人使いの荒い俊兄さんですね。このボールみたいのを口に入れればいいんですよね?服は上下とも?」
「ボールはそう。服も上下ともビリビリでオッケー。写真撮るから下着も破ってくれな」
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