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〜警視庁捜査本部〜
会議室に富士本以外、全員が揃った。
昴がまとめた2つの事故。
各自のタブレットにも、詳細資料が送られた。
「では…あら?」
咲が始めようとした時。
刑事課の扉が開いた。
「こんばんは〜。お邪魔します」
「ラブさん」
隣にある地上70階の高層ビルTERRA。
エンターテイメント会社の本社ビルである。
その社長で世界的な大スター、トーイ・ラブ。
政界や国連にも関与し、影では機密組織EARTHを率いて、世界を守る最強ヒロインである。
数々の事件の裏で、咲や紗夜、飛鳥にも力を貸していた。
「丁度いいタイミングみたいね。紹介するわ、彼女は草吹霞さん。アメリカで知り合った友人です」
「あなた❗️あのときの?」
紗夜が思わず指差した。
「宮本紗夜刑事と淳一刑事。先日は失礼しました。紗夜さんの活躍は、アメリカで耳にしていました。まさか日本に戻られていたとは」
「あっ!投身自殺の女か⁉️」
(遅っ💧)(紗夜&霞)
「自殺?霞が?ありえないわよ!今日は、目撃者として、来てくれたのよ」
「目撃者?」
(やはり…心が読めない)
(無駄よ、紗夜さん)
ラブがそれを察して伝えた。
「刑事課の鳳来咲です。じゃあ、まずは聞かせてちょうだい、何を見たか?」
ラブの友人で、アメリカの紗夜を知っている。
つまりは、この世界の人間、それもかなりの切れ者。
全員がそれを悟っていた。
「最初の事故の夜…紗夜さんが来て直ぐに、事故現場の近くを飛行する物を見ました」
あの時、身を乗り出した姿を思い出した紗夜。
「ドローンだろ?ほら、この映像を写した、手配中のGuard(監視人)の仕業だ」
淳一が映像を見せる。
「Guard?」
「霞、Guardは、1年程前から要人の不正現場や情事の現場を盗撮したり、犯罪や事故現場の動画を配信しているグループよ」
「神さんも出ましたよね❗️」
「嬉しそうに言うな原田💦あれは、誤解だからな。薬の売人を誘き出して、黒幕を潰した時の罠だ💦」
「はい。直ぐに私の方で消しましたよ。咲さんの指示でね」
「昴❗️一言多いわよ💦」
慌てる咲に、笑む神。
「神…飛鳥組の?」
「おっと、アメリカでも有名になっちまったか?」
「香港マフィアを潰したと聞いたが…どうして、ヤクザが警視庁にいるの?」
……ですよね〜状態。
「ま、まぁ色々あってね💦それより、本題を話して霞」
慌てて取り繕うラブ。
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