【終章】Consolation 〜慰〜

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〜城南島海浜公園〜 周囲に集中する紗夜。 令和島の直ぐ対岸に位置する公園には、報道陣や船舶オタク等が大勢集まっていた。 「だめだわ…」 「まさかこんなに注目されてるとはな」 「あの前代未聞のタンカーに、最後の羽戸山よ。報道陣の半分は何か起きるって、期待してんのよ。まぁ…同じだけどね」 「違いますよ咲さん!彼らは起きるのを期待してるけど、私達は止める為にやってんだからね!」 「風花ちゃん、何か昴に影響受けてない?」 「チガイます!あのドローンのどれかは、絶対に松川里美のもの。必ずいるはずよ」 「彼女は5年間ずっと目立たない様に、人目につかない様に生きて来た…」 「難易度高そうね」 その時。 「バン!」 「銃声⁉️」 そのタイミングで、本部から連絡が入る。 「成田空港、水道橋、信濃町で爆破事件発生の通報あり。所轄の皆さん、対処願います」 「土屋…さん?病院にいなくていいの?」 「彼ったら、意識戻った瞬間に、何でこんなとこにいるんだ?だって、ハハ」 「意識戻ったのね。良かった〜」 「全く素直じゃねぇな」 「彼のことは良く分かってるから大丈夫。私も、刑事課の刑事だから」 泣いてるのが分かった。 「爆破ってもしかして…」 「あらら、当たり。慰霊碑がやられてる」 TERRAにいる月島風花が、監視カメラ映像を確認した。 「松川里美の仕業ね」 「おいおい、それより、ヤバいことになってるぜ大臣が」 「撃ったのは双葉麻耶ね」 「そっちは…大丈夫だから、紗夜さん達は、松川の暴走を止めて下さい」 「大丈夫って?その根拠は?」 「勘よ❗️悪い❓」 「マジか⁉️」 「IQ230の勘なら信じるわよ!」 (もう…絶対見逃さない!でも…何かおかしい…何か見落としてる…松川…里美…って) 「…松川里美って何者?」 「はぁ?何か言ったか?」 (奇跡の生存者?) 昴のまとめた乗客リストを確認する。 (身元不明者が2人?) 「アイ、この2人を調べて!あとドームの事故の後、彼女の怪我は?」 (5年間彼女はどこに?) 「ドーム周辺の病院に、松川里美の治療記録はありません」 「あの事故で無傷?車ごと対向車線へぶっ飛ばされたのよ?」 「あの夜すぐに、事情聴取を受けています」 「担当は?電話して」 (豊川さんのリストは…あった) 「もしもし、誰ですか?」 「えっと…警視庁刑事課の咲よ」 「うそっ💦あの咲刑事ですか?な、何でしょう?」 「あなた、ドームの事故の被害者、松川里美に会ったわよね?」 「はい。私が事情聴取を…」 「彼女に怪我は?」 「はい?」 「聞こえなかったの?」 「すみません💦服は汚れてましたが、特に傷は無かったと思います」 「ありがと!」 (咲さん、最っ高❣️) アイから2人のデータが届いた。 「何これ…えっ…ヤバイ⁉️」 「声デカ過ぎだろ💦耳キーンてなってんぞ!」 「咲さん、会議なんか中止して、皆んなの力が必要です❗️」 「どうしたんだ急に?出動って何処へだ?」 「羽田空港❗️」
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