【終章】Consolation 〜慰〜

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その時である。 「ガガガガガカ…❗️」 「ガガガガガカ…❗️」 2機のジェットヘリが、機銃を連射しながら急降下して来た。 ラブはプラントに近い場所を崩し、新咲凛は、そこから草吹までの配管を破壊して行く。 真っ黒な重油が、崩れてできた溝に流れ出す。 ラブが、周囲の地面を小型ミサイルで爆破し、溝を土壌て埋めて行く。 「凛、(かすみ)をお願い❗️」 「收到(ショウダォ)!(了解)」 爆炎が断たれた配管から勢いよく噴き出す。 埋まった溝から滲み出る重油に引火し、その炎を伸ばして行く。 「凛、長くは()たない、急いで❗️」 開かれた穴の真上で、自動ホバリングに切り替え、ワイヤーを腰のベルトに掛けて、飛んだ。 遠隔操作し、途中で一旦ワイヤーを止める。 「グッ!」 衝撃に耐える凛。 態勢を立て直し、下へと降りて行く。 バルブは完全に閉じられ、そばに草吹霞が倒れていた。 「生きてる?私に捕まって❗️」 「一応期待してたけど…まさか本当に来るとは、無茶するわね」 「あなたに言われたく無いわ」 手を取り、凛の体にしがみつく草吹。 「これは、返して貰うわね」 草吹のベルトから、自分の銃を抜き取り、自分のホルダーにさす。 TERRAを出る時、草吹の車のサイドシートに置かれていたものである。 生体認証は解除してあった。 「あなたの銃か…役に立ったわ」 「あなたもね、役に立った。GPS付よ」 それには気付いていた。 「私がこうすることを、読んでいたのね」 「ラブがね。あなたなら、必ず狙いを突き止めるって」 「お喋りはいいから、早く上がって離脱を❗️」 「ラブ…私なんか助けてもムダなのに」 「霞、あなたは私が死なせないから!。凛、私は羽田に向かうわ。霞を、地下のへ」 「分かったわ」 遠隔操作でワイヤーを巻き上げる凛。 「まさか、元CIAを助けるとはね」 「私も、まさか元殺し屋に助けられるとは、思ってもなかったわ」 整形していても、対峙したことのある、双剣の暗殺者『(ハク)博凛(フーリン)』には気付いていた。 爆炎が凄い勢いで迫っていた。 ヘリに乗り込んだ瞬間。 「ドドーン💥❗️」 爆炎が配管の弁にぶつかり、ゲートから地上へと噴き出す🔥。 間一髪、凛の機が黒煙から抜け出した。 「アイ、直ぐに着くから準備を」 「了解しました新咲様」 草吹は後ろで気を失った。 (タフね、あなたも) フッと笑む凛であった。
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