【詩】ウクライナ・そしてロシアの人々に

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【人間は】 人間は、人を殺すと何かが壊れてしまうのかもしれない。 キエフ周辺に残された虐殺された遺体の山。 手を縛られたまま殺されていた人も多いという。 遺体には地雷がしかけられている可能性もあるそうだ。 中東では常套手段。 「野蛮なイスラム」ではなく、アメリカに支援された「文明国」イスラエルがやってきた。 どこまで残虐になれるのだろう。 想像力は働かなくなるのだろうか。 ある韓国映画を思い出した。 『ペパーミントキャンディー』。 タイトルとはうらはらの恐ろしい映画。主演はソル・ギョング。 「ネタバレ」するなら、 ある純朴な工場労働者だった青年は、 徴兵されたときにたまたま光州事件(広州での軍事政権への民衆蜂起)に出食わす。 そこでたまたま少女を撃ち殺してしまった男は、 その後「民主活動家」の拷問をこととするようになる。 そんな男の末路まで。 ソル・ギョングの名演とも相まって、強烈な印象を残す作品だ。 「人は人に対して狼」。これはスペインの画家・ゴヤがナポレオン戦争を経て描いた戦争画の中の言葉。 「これ以上何を?」 華やかな宮廷画家だった彼は暗い隠遁生活に入り、 自宅の壁に「黒い絵」シリーズを残す。 人間は。 472c266f-41e8-4485-ba75-21b0583dee65ロイター。
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