きみは不思議な人

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「でも透架くんはなんていうか…ロボットじゃない?」 「え?」 適当に「はいはい」なんて流そうとしていた友達との会話に、思わず広げるような反応をしてしまった。 ロボット…だなんて。 それは私も思っていたことで、彼には人間らしさがあるようでまったく無いから。 冷たいというか、冷たすぎる。 普通なら嫌われていじめられても仕方ない性格だと思うのに、ルックスがカバーしてくれてるような、そんなもので。 「だから付き合っても面白くなさそ~」 「…確かに。想像はできないよね」 「うんうん、女の子に興味なさそうだし」 あ、それちょっとちがう。 女の子に興味がないんじゃなく、人間…いや全てのものに興味がないように私には見える。 だけど勤勉だから、新しいことを知ると前向きに取り入れようとする。 「透架くん、一緒にお昼たべない?」 「ボクお腹は空かないから」 「あっ、そうなんだ…」 そして今日も今日とて、1軍女子は振られた。 私は1軍ではないけれど大人しい地味グループというわけでもなく、なにかあれば1軍女子とも話せる立ち位置で。
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