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これが私の言う、常に誰かが何かに殺されている現象。
こうして女の子の本心が、気持ちが、真実が、たったのこれだけで無かったことになるのだ。
誰かのために本当の気持ちを隠す子へ、また成長させてしてしまっている。
そんなものは死んでるのと一緒じゃない?
殺されてると言っても間違いではないよね?
「……生きづらくなるよ、そんなの」
私みたいに───。
自我だけを通せ、とは言わないけど。
今のうちにやめておかないと手遅れになることは確かだ。
「青花おはよ~!ねぇ昨日の数学で出された課題できた?」
「あ、うん。なんとかやったよ」
「まじ?見せて!」
え、嫌すぎる。
なんで?どうして?
だってめちゃくちゃ参考書とかを見て自力で解いたものだ。
それをこの子は「見せて」だけで私の努力を無意味にするつもりなのか。
私はすごく頑張ったの、だからせめて君も頑張るだけ頑張ってから言ってよ…。
「…はいよー、どうぞはやく写しちゃって」
「さんきゅー!まじ助かる!」
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