4.気乗りしないデート

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4.気乗りしないデート

 東京から京都へ戻り、翌日はさっそく出勤日だった。  それでもリフレッシュしたせいか、朝から目覚めが良い。調理場へ早めに出勤し、下ごしらえの手伝いに入る。 「今日はえらい元気そうやな~」  チーフが、じゃが芋の芽を取りながら綾芽に話しかける。 「実家で充電したんです。やっぱり育った場所にあるベッドだと、よく眠れますね」  母のご飯をしっかり食べたせいか、いつもより気合が入り、体がよく動く。  今日のカフェテリアも忙しくなりそうな気配だ。窓から見える朝の光がいつもより鮮やかで、輝いて見える。  ここのカフェテリアは従業員に好評で、利用者も年々増えてきている。  相変わらず大急ぎのランチ営業を終え片付けを済ますと、明日の仕込みを確認し更衣室へと向かった。  バッグの中にあるスマホを覗くと、メッセージの着信に気付く。確認してみると、神矢からのお誘いだった。 〈予定が早まって、今週の金曜にはそっちへ行けそうだよ! 夜に食事へ行こうよ~!〉  彼の文章を見ても、一向にドキドキする感情が湧かないのは、この軽いノリのせいなのだろうか。了解しましたと送ると、すぐに返信が届く。 〈金曜日だね。店は予約しておくよ。また連絡するね~〉  
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