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7月/退院
一年二ヶ月に及んだ精神病院の入院生活。それも、やっと終わった。
度重なるコロナ禍での行動制限で、退院後の住居探しも遅れ、物件を見学できたのはわずかに一回。いま住んでいるここの一軒のみだった。
行動制限が厳しくなると、地域の包括支援センターや「えとねット」などの支援団体も容易に人を派遣し難くなる。そもそも病院側が面会拒否する。散歩くらいならあいかわらず午前と午後に行けたが、本館外来に回るようなことは禁じられていた。
ついに入院中なにかの症状が出たことは一度としてなく、むりやり飲まされていた精神安定剤?のようなものもとっくに止めていたが、もちろんなんの変化もなかった。
当日は危険な土砂降りのなか。そもそも誰にも話しかけたことなどなかったので、誰にも退院を告げることもなく、迎えに来た母親と荷物を運び…限られた四人部屋だ、たいしてない。ナースステーションで取り上げられていたものを最終的に変換してもらい、退散。
最初から最後までまったく不快な場所だった。
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