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時間になり、副会長が前へ進み出る。
こういう時は別人に見えるんだからすごい。
副会長がなんか色々説明している時に、珪と話す。
「ペア誰がいいかなぁ」
「気になるねぇ」
とかいう割と他愛ない話。
ちゃんと人に見られる可能性のあるときは演技するよ。流石にね。こんなとこで俺の今までの努力を水の泡にしたくないし。
そのうち副会長の話が終わったようで、ゆづくんが話している。改めて見ると演技うまい。
それもあっという間に終わり、俺らの番。
2人でぴょんぴょんと笑いながらはしゃいでステージへ。俺も慣れたもんだぜ…
「みんな〜?」「盛り上がってるか〜い?」
「「「「うぉぉぉぉおおおおおお」」」」
野太い声が響き渡る。
これは何回聞いてもうるさい。
可愛いよー、と聞こえる声に心の中で「当たり前だろうが!」という言葉を吐く。
可愛い珪に似せて初等部から演技続けんだぞ!可愛いに決まってる。
が、そんな事言える訳ないのでスルー。
生徒達の中に遠くてもわかるほど嫌そうな雰囲気を出して耳を塞いでいる皆見クンを見つける。外部生はそうなるよね。ゆづくんも言ってた。
あ、ゆづくんは中等部からの外部生なんだよ。中等部は義務教育だし高等部より入るのは簡単らしい。
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